今から10年ほど前の事ですが、実家の兄貴から「木曽吉野小史」の本が、 出来たので見せて 上げるので兄弟で回し読みして最後はまた返却するようにと送って来た。 本の内容は生まれ故郷である、木曽上松町・吉野集落の歴史を石器時代に遡り詳しく書いてあった。よく調べてあり 感心すると共に、著者の子供時代の遊びや風習など、オレの時代ではまだ残ってした蛇を食べる話や、ドンビキ (ひき蛙)を子供どうしが取って来て田んぼの脇で火を炊いて料理して食べる話などで、この地区に戦前からあり 先輩から受け受け継いでいる遊びと判りました。ただし、野鳥を鳥もちで取って食べる話や蛇も食べた話など、 食料難時代から続いていた事柄は自分の時代までで、終わったと思われる。 この「木曽吉野小史」のあとがきは、『この物語は物心ついた昭和11年頃から昭和22年頃までの間に吉野を出るま での間に見聞きしたり歩いた経験をもとに・・・ 吉野の情景を探りながら追憶を楽しんだものでです。生きていた 痕跡記録の第1編とするものにしたいと考えている』とありました。 兄貴から送って来たその本は自主出版で関係者に配ったか又は購入した物と思っていたが、最近判ったが、この本 は世の中に3冊しかない貴重品でした。兄貴が入手したこの小史を書いたレポート一式を2部コピーして、計3部を 製本屋に頼み本にしたそうです。したがって吉野の住人を主体に多くの方が読まれたと思っていたが、生きていた 痕跡記録を残した素晴らしい内容ですが(感じるのは吉野生まれのオレだけかな?)、ほんの数人しか見ていないと 思われます。 そこでHP作成が趣味のオレとしては、昔見た世の中に3冊しかない貴重な「木曽吉野小史」をネットに載せて、 大勢の方に見て頂きたいと思い、兄に、小史作者にHPへ転記の承諾取って頂くと共に、その本を送って頂きました。 自分も昨年70歳を越した年のせいか、子供の頃の思い出を懐かしむことがよくあるので、本コーナーは「吉野小史」 の転記が主体ですが、折角掲載するので、オレも生きていた痕跡記録にしたいと思い、オレの子供頃の記憶に 残っている事柄も追加しました。 小さな町の更に小さな30軒ほどの集落の話であり、このHPの訪問者は限りなくゼロに近いと思うが、 もし、上松町吉野に関係の深い方で、近い将来本コーナーを引き継いで更新をして頂ける方がいれば元データ を写真を含め一式差し上げますので連絡して下さい。 2015年12月20日 井領 邦弘 |